東京都写真美術館 【世界報道写真展覧2021】
ひさしぶりに展覧会に足を運びました。
目黒と恵比寿の間にある東京都写真美術館のやっている「世界報道写真展覧2021」です。以下がURLです。
https://www.topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4021.html
行って本当によかったと思ったので、久しぶりにこのブログに書く事にしました。
まさにこの今地球で起きていることを写真にしている訳ですが…
やっぱり個人的に一番心動かされたのは、写真が全部本物だということ。本当にあるもの。
事実は小説より奇なりとはよく言ったもので、これがリアルだという事には本当に心動かされるんですね。
地球の裏側の山火事も、難民キャンプで子供をあやすお母さんも、ロシアでは発達障害やLGBTへの理解が遅れていることも、バッタが大量に出現したアフリカの農場も、写真の限りでは本当に赤子そっくりの人形も。唇の赤さも、顔の作りも、本当に本物と区別がつきませんでした。
家に突如現れたハトのつがいも、いじめられた少年を抱くガールフレンドも、中東やアフリカの政治腐敗に対して国を相手に戦う人も、こんなところにという場所に写るスマホも。みんな本当にあったことなのです。
私の日常生活のなかの「当たり前」なんてどこにもないんだと思い知らされてきました。
写真はエモーショナルなものだから、エモーショナルになるよう作られ選ばれるのでしょう。受け手に与えるインパクトが大きいだろうものが今日私が見た展覧会という場にデカデカ出ているのでしょう。それでも、色々考えながらも少なくともインフラの面では日頃ぬくぬく生きている人間にとっては色々考える機会になりました。
これも言い古されたものだけど、ノンフィクションとか途上国の云々とかに触れると自分がいかに恵まれた立場に置かれているかと考えざるをえませんでした。その日1日が冴えてなくても、なんとなく、うん、まあ…いいか…と溜飲が下がることも少なくないです。そういうの見ると。
ヒトはいない方が確実に地球にとっては良いんだろうなあ。
少数民族をどうするという話し合いも、インフラ整備も、地球規模だとどれも小さな話に見えるな。と言った、これもまた使い古された表現ですが自身の小ささみたいなのも感じましたね。
全ての写真において言えるのは、何かを訴える、不満を訴える、涙で潤んだ瞳、目はたくさんのことを語るということ。その政治情勢や人の営みがもたらしたその結果がその瞳なのです。どんな瞳であっても。
正直、恥ずかしながら少し前まで時事問題に興味の持てなかった私がこんなことを考えるのがあまりにも意外で、それを忘れないように今回ブログに書くことを決めました。
私にとっては興味の無いものに興味を持たなければならないのが一番苦痛。
受験の時どうしても政経に興味が持てなかった私がこんな話をするなんて。本当に変わったなーと思います。
社会人になって一年、仕事を通じて、頑張ってできることとできないことがあらわになったからでしょうか。自分がどうしたら「生き残れる」か、一人暮らしの1Kでようやく実感をもって考えるようになったからでしょうか。
この時を生きているという実感が得たさに今回の展覧会に足を運んだのでしょうか、私は。
もしかすると、ではありますが、自分の生きるこの時代自身にようやく関心が持てたという現れなのかもしれません。
コロナももちろん、そういうのもあったな…と思い出すようなニュースについて触れられていることも、今まで知らなかった事がフィーチャーされていることもある展覧会です。点数は多くはないですが、誰か同伴していれば感想を言い合いたかったな、という展覧会でした。
ここまで読んで下さりありがとうございました!
白和えの話
最近全然更新できていなかったこのブログですがここでちょっと毛色の違う文章をば。
香水ではなく食べ物。
たまにグッとくる食べ物というのはありますが、今日たまたま出会えたんですね。誰かに聞いてほしかったのです。よろしければお付き合いくださいね。
日暮里に信用のおけるスーパーがある。
20年そこらの人生において初めて「すごい」と思ったスーパーだ。
そこの果物や野菜が美味しそう、そしてあまりにも安かったのを少し前に横目で見て以来、最寄りではなくても一度は何か買おう買おうと思っていた。
白和えとは今日初めてお世話になったそのスーパーで出会った。
美味しいけどなかなか自分で作る料理でもなかった白和えは、夕方行った事もあり見切り品になっていた。あと少し増量されていたらしい。
写真は無いが、ほうれん草とにんじんとこんにゃくの入ったいわゆる普通の白和えだった。
作るより安いな、と思って購入した。
白和えを食べたのは22時頃。
お腹空かないなーとうだうだしてたらこんな時間になってしまった、という時間。
冷蔵庫からパックを出して、3割くらい食べて戻す予定だった。
あれ、白和えってこんなに美味しかったっけ。
というか、お腹空いてる時の食べ物ってこんなに美味しかったっけ。などと考えている間に白和えは完全になくなっていた。
私が白和えにここまで感動させられるのは実は2回目なのだ。
初めて白和えを食べ感動したのは、2年前のちょうど今頃に訪れたお寺で出てきた精進料理だった。
当時私は就活でメンタルを完全にやられ、右も左も分からなくなっていた。そんな中で何故か「そうだ寺に行こう」などと思い立ち、10日ほど浮世…もとい就活と実家を離れて京都にある某寺にお世話になっていた。今思うと我ながら行動力があるが、失うものがない時人は案外行動派なのかもしれない。
こういった宿坊として一般人を受け入れているお寺はいくつかあるのだが、私の泊まったお寺はその中でも住職さんの方針として食事に力を入れているお寺だった。
朝夕と食器の音や食べる際の音を立ててはいけない修行としての食事が、昼は特にそういうルールは無いご飯が出てきた。
お寺なので肉や魚は出てこなかったが、これらがべらぼうに美味しかったのだ。そこでよく出るおかずの一つだったのが白和えだった。
お寺でやることは、早起き&早寝をベースにラジオ体操のような体操、朝食、その後掃除などで体を動かして昼食、夕方まで自由時間でその後夕飯。それらの間に何度か座禅の時間が設けてあるという、健全を極めた生活を送るというもの。
こういう生活をしていると、自然とご飯が美味しく感じられるようになるのだ。ついでに言うと肌も確実に綺麗になった。
人間本当にダメな時というのはものの味がわからなくなる(と私は勝手に思っている)。実生活に取り入れられるかは別として、健全を極めた生活を送ると短期間でも人は元気になる…という事を知って私は下山した。
白和えが印象強かったのは、それまで全然食べたことのなかったからだけなのかもしれないが、ここでの生活を象徴する食べ物にはなった。
ともかく、そんな一連の思い出を今日食べた白和えはものの数秒で私に思い出させたのだ。香水の文章を書いていると香りと記憶は〜みたいな話が出てくるけど、味もそれに負けないなぁ、と感じさせられた。
記憶の中の味には勝てないかもしれないけど、一度自分で作ってみたい。
ちなみにこのスーパーでは今日シャインマスカットが一房800円で売られていた。なんてありがたいスーパーなのであろう。今後も足繁く通うことになるはずだ。
はじめて小分けをもらった話
だーーいぶお久しぶりの投稿になりました。
今回はジョージさん(@Ichix0w0x)というフォロワーさんが小分けをくれた!嬉しかった!という内容です。
なお、以下にはいただいたティーフォーツー(ラルチザン)、グリーンティー(ロクシタン )、マカク(ズーロジスト)についての感想があります。本来はURLや目次付きでちゃんと体裁整えてから記事にしようと思っていたのですが、いかんせん引っ越してからなぜか部屋のネット環境がイマイチでして…
とりあえず文章だけ上げて、後日カフェでも行った際に改めて修正する予定です。その方が私がはよ作業せなとなるハズなので笑
その点だけご了承ください。
さて、突然ですが、私趣味アカビギナーなもので、リプライ以上のやり取りに疎いのです。
なのでこのアカウントでもたまに他のフォロワーさん方同士で交わされる小分けのやりとりを
(いいな〜そういうことできるんだ、でも私ってボトル全然持ってないから送れるものも無いし…やっぱり趣味ってのはある程度財力必要だよなあ、そうだよな、うん)
と思って眺めていたものでした。
そんな折、ジョージさんのツイート内容が良いなあと思ってその旨をツイートしたところ、ありがたいことにご本人から小分けを送りましょうかという旨のDMをいただいたのです。
!!!!!!
いうて反応があってもいいね位だよなと思っていた私、びっくり喜び恐縮が1:1:1位のテンションで
ください!ありがとうございます!!と返事をし、発送に必要な情報を伝えました。
発送してもらってから実際に届くまでは、九州東京間でも2日。小さい荷物とはいえこんなすぐに届くモノなのかぁ狭い世界だなあとなんだかしみじみ。
ジョージさんの手元にはこの三種類のフルボトルがあって、各々の香水にジョージさんご自身が買ったり日頃使ったりしている経緯があって、実際お会いしたことはないけど今こうして同じものを共有しているんだ…!!
と、「このフォロワーさん本当にいるんだ」的なオフ会等にも共通する感動にしばらく浸っていた次第です。今回は香水、つまり香りを介してそういう感覚を味わっていたんですね。エモいです。
以下はいただいた3種類のレビュー。
お茶系香水という括りでしたが、香りの方向性は三者三様でした。みんな違ってみんな良い。
【ティーフォーツー(ラルチザン)】
・全体的にスモーキーかつ甘い香り(HPではラプサンスーチョンという作る際燻す工程のある中国茶の一種)という紹介文。
・嗅いだ瞬間流れてくるスパイスとフルーツのお茶の香り。エキゾチックでパンチはあるけどしっくりと日常に馴染んでいく雰囲気がラルチザンで、ああ…良いなあ…となる。
・余談だがルピシアでだいぶ前に買ったボン・ヴォヤージュというハーブティーみたいだと私の中で話題に。これもスパイス入ってるものです。クローブとかシナモンとか被ってる要素があるのもちょっと感動。
既に生産終了しているモノなのが悔やまれますが、同じ方向性の異国情緒が紅茶だけではなく香水にもあるんだなあ、ということに感動。
・というか「二人のお茶」がこのスパイスティーになるのって大分関係が構築されてないと難しくない?うーむ。
・ルピシアのくだり関係なくこれは欲しいなと思った。そして小分けでもらわなければ試さなかっただろうなぁと思った1番の香水でもある。
・今年のグリーンティーということで、夏物香水について他にもツイート・購入される方がTL上で散見された香水。
・何回か店頭で試しておおっとなったけど、実際家で落ち着いて試せるのはやっぱりありがたいなぁという感じ。
・お陰様で最近の目覚めのひとふきになっている。そういう香り。100人嗅いだら100人が「爽やか」と評するであろうグリーンティー。しかし香水におけるグリーンティーってイコール「緑茶」ではないんだよね。いいけどさ。それはそれで好きだし。
ガチの「緑茶」になるとサトリやトバリみたいな日本のブランド方面になりそうだし。
さすがあのヴァーベナシリーズを出したロクシタン。毎年発売して欲しい…
【マカク(ズーロジスト)】
・ズーロジスト自体一度ノーズショップのムエットで試して以来という経験値の私ですが、今回も無事にあの獣臭(?)を感じることができました。そういうコンセプトなのでしょう。
・マカクはニホンザル。今回の三種類の中で一番香りの移り変わりが大きいように感じたのはこのマカク。
・つけてすぐに緑!!ジャングル!!!という匂いがバッと出てきたあと、リンゴっぽい果物の香りに。フルーティとウッディの合いの子が少し続いた後は、標高が高いところにある寺院を彷彿とさせる神聖な雰囲気に。
・お茶はというと正直私の肌だとつける時によってダイレクトに出てくる時とこない時があるけど(HP曰くジャスミンティー、グリーンティー)、ティー!というより全体的な山奥にひっそり佇む感じがティーなのかもしれない…
香りって記憶や思い出と結びつきやすいものなので、こうして他の方との交流込みで出会うものだとそれ自体がまとめて一つの思い出、一つの記憶として包括されて残るのかもしれませんね。
ブログでフォロワーさんとのやりとりが出てくるのは今回が初めてでした。ドキドキでした。オフ会などもあることですし、もしかしたら今後も何か記事にするかもしれません。(その際はDM送らせてもらいます)
改めて、ジョージさん、本当にありがとうございました!
ゲラン ネロリアビアンカ
GW明けた途端なんだか急に夏になってきましたねー。
昨日今日のTLでシトラス、ハーバル系の香水率がぐぐっと上がってきていたのが印象的だなぁと思いました。みなさんいろんなシトラスやハーバルを持っていて大変勉強になります。おかげさまで試したい銘柄ばかりがたまります。
さて、最近の私の香水事情といいますと、相変わらず1mlとか1.5mlのサンプルを買っては試し買っては試しという清く正しく美しく慎ましやかなものであります。
その中でもつい先日届き、これは!と思った、ゲランのアクアアレゴリアより「ネロリアビアンカ」について今回は書いていこうと思います。本当は届いたその日に書こうと思ったのですがカイエデモードさんのネロリアビアンカの記事が流れてきたのでなんか恐れ多くなってしまったということがありました…笑
ビターオレンジの木のあらゆる部位から採れる、全てのエッセンスが詰め込まれたフレグランス。トップはビターオレンジが爽やかに香り立ち、続いてネロリ、オレンジブロッサム アブソリュートとイランイランがセンシュアルで優しさを表現し、フェミニニティを引き立てます。ベースには、ホワイトアンバーとホワイトムスクが、心地良く包み込むように香ります。香調は、シトラスフローラル(ビターオレンジ&オレンジブロッサム)。(リンク先より引用)
※本来は以前に販売中止されていたものが2018年に限定復刻されたものなので、公式ではなくアットコスメから引用させていただきました。
サンプルをつけた瞬間、
私がネロリだって思ってたまさにその香りだ!!!!!
という感動。
りんごでもバニラでもなんでもいいけど、ピタァっとあてはまることに感動するという時が、香水を探しているとたまにあるけど、今回はまさにそのパターン!
トップに感動。第一印象からアナタに決めてました。
少しだけ青みがある、肉厚の白い柑橘の花から水分と一緒に放たれるような爽やかな初夏の香り。
私の肌だと、その白い柑橘の花にプラスして、ウッディまではいかなくとも青い柑橘の皮…というか、まあ柑橘の果実の青い部分というか、花の部分よりかは芯の通った香りもある。これが「ビターオレンジの木のあらゆる部位」なのかな。
で、文中にあるホワイトアンバーホワイトムスクに着地。
私が小学生の時、家に生えていたミカンの木を思い出した。隣家が畑で、その敷地にあったミカンの木をなにかしらの理由で一本うちがもらうことになった。
庭仕事に疎かった我が家でも、この木はちょうどこの時期にキレイな白い花を咲かせて、濃密でも爽やかな匂いを放っていた。このネロリアビアンカはその匂いだった。
思えば、花の匂いの青臭さに触れたのはあれが初めてだったのかもなぁー。
よそのお宅に生えていて良い匂いのする花は大体甘い匂いだったので、このミカンの花の匂いは鮮烈だった。
花と葉っぱの向こうに見えるこの時期特有の晴天や葉のヒンヤリカサカサした感触。
葉っぱに卵を産んでいたアゲハチョウ。
春から夏に動こうとする強い日差し。
数年間の間、秋から冬にかけてなっていた実の、市販のものほど甘くはなかったけど妙に旨味のあったこと。
このネロリアビアンカが思い出させたのは、そんな諸々の思い出だった。
だからかは知らないけど、私には定期的にネロリ方面の香りが欲しくなる波がある。(厳密に言うとネロリだけでもないことに最近気づいた。ちょっとビターな柑橘という感じ)
当時はビターなネロリ!!メンズ寄り!!ウッディがあるのもよし!!
といった今より骨太なものを探していたのを記憶している。
画像のチョイスはさておき。
まあ、ともかく、今回のセカンドウェーブはマンウッドネロリも手持ちになって久しい昨今のもの。
季節は初夏。
湿度と切り離せない日本の夏、香水として欲しくなるものが柑橘やハーバル系、マリン、ティー路線のものになるというのはあまりにも当たり前のこと。
ついでに言うと、もともと私の肌は甘め重めの香り立ちになる傾向が強く、このマンウッドネロリも最近は肌につけるとものの5分でラストのりっぱなホワイトムスクに。
ネロリはおろかウッディの面影すら残ってない始末。
いや、これはこれで…いいんだけども…!
私の夏って…こうなの…!?
大丈夫大丈夫!まだ可能性あるよ!
TLの皆様の #あなたの夏の香りは の中にも試したことない銘柄沢山あるでしょ!!てかほぼ全部そうでしょ!!!
ネバーギブアップ!!探せ!!!
という一筋の希望、もとい一喝を与えてくれるようでありました。
私の夏は始まったばかり……
to be continued...……
あー檸檬堂飲みたい。氷結でもいい。
香水バーチャル世界旅行 ムエット6種感想
GW、明けましたね~。
みなさんはどのようにお過ごしだったのでしょうか。
今までにないおこもりGW(n回目)、根っからの内向的人間である私は
大変に心穏やかでありました。
旅行に行けとも言われない!(旅行は好きだけどこの時期は混んでるし高いし)
バーベキューにも海にも山にも行けと言われない!
そういう、GW=アクティブに外に行く という構図無く、インドア趣味に興じる、もしくは本当に何もせずぼーっとしたり寝たり。
これが私にとっての真にゴールデンなウィーク……
もちろん、アクティブな過ごし方をしたかった方も沢山いらっしゃるとも思うのですが、来年以降もこういうインドアGWも市民権を得るといいな~と心から願ってやみません。
さて、言うまでもないことですが、そんな私でも本来は外出したり友人と会ったりはしたかったのです。その為の服や化粧品、交際費にかけるはずだったお金や熱量はめでたく香水に行くこととなりました。
というかボトルでは買ってないので余裕でおつり来ました。コンタクトレンズという臨時出費が無かったら黒だったはず。悔やまれるがしゃーない
今回はそのうちの一つ、キレキレおこもり企画を現在進行形で無限に供給し続けてくださっているノーズショップの「香水バーチャル世界旅行」のムエットについての感想を述べていこうと思います~
各香水の紹介文はリンク先のものに準拠しております。
なお今回はまず紹介文を見ずに匂いを嗅いでみて、途中から文章を読むという順番でした。
- ZOOLOGIST ドードー(モーリシャス)
- NISHANE コロニゼ(トルコ)
- Ulrich Lang New York 17 ナンダンロード(中国)
- ANDREA MAACK デュアル(アイスランド)
- LABORATORIO OLFATTIVO コズメル(メキシコ)
- Regime des Fleurs シェルズ(アメリカ ハワイ)
ZOOLOGIST ドードー(モーリシャス)
まずは、モーリシャスは東アフリカ、インド洋に位置する島国へGO!ビーチ、ラグーン、サンゴ礁で知られています。
神はこの島をモデルに天国を創ったといいます。この夢のような楽園で、食べ物にも困らず、外敵にも襲われず、シダに囲まれた森の中で幾世代も安楽の時を重ねたドードーという鳥。いつしか羽が退化し、飛べない鳥となったドードーは、楽園への入植者による生態系の変化で、絶滅の道を辿ります。平和で夢のような時間と、少し悲しい物語。
NOTE:
トップ|シダ、ライム、ライチ、ラズベリー
ボディ|アンバーグリス、モミバルサム、ゼラニウム、ローズ
ベース|アンバー、フェザリームスク、オークモス、パチョリ、サンダルウッド
動物の名前。ズーロジスト自体が初めてということもあって新鮮。
よしこい!
強っ!なんかアフリカっぽいムワッとした感じ!(語彙力…)
私のムエットにたまたま沢山ついていただけかもしれないけどライオンキングのあの曲が頭に流れるくらいのインパクトあった。まあ私冒頭部分しか知らないんですけどね。
ちょっと時間が経つと、干し草っぽい香りとフルーツを数種類混ぜたような匂い。ミックスフルーツの匂いする。多分ライチとかラズベリーの部分。
一つ言えるのは根明な匂いだってこと。
そもそもモーリシャスって時点で根明か。
そうか。そうだよな。ドードーだもの。
あと動的。一番初めでも言ったけどめっちゃ躍動感ある。ただのフルーティじゃないぞ。ムスクでも入ってんのかな、そこはかとなく苦味?というかえぐみ?なにか引っかかる動物の匂い的な要素がある、教えて詳しいひと…(多分アンバー。試したことないけどズーロジスト全体に共通する部分があるとしたらこの部分だったりするのでしょうか…?)
NISHANE コロニゼ(トルコ)
お次はトルコ!ゲストの手のひらにコロンヤというレモン・コロンをバシャバシャとふりかけるトルコ伝統のおもてなし文化を体験しましょう。
おもてなしの一環としてトルコ社会に深く根付いたこの液体の正体は「コロンヤ」。その使い道はトルコ独特で、大切なお客様に飲み物やお菓子を出すのと同じ感覚で、コロンヤが手に振りかけられます。このほか蚊に刺された時や貧血で倒れた人への気付け効果にも大活躍のコロンヤは、はるかオスマントルコ帝国時代からトルコ人の生活の中で親しまれてきたそう。
NOTE:
トップ|レモン、グリーンティー、ジャスミン
ボディ|グレープフルーツ、スズラン
ベース|ベチバー、ネロリ、ムスク
トルコやしまあバラやろと思って嗅いだらレモンだった。
ただただふんわりした、ちょっとだけキュンとするもの。柑橘の柔らかい部分の匂いだった。皮の白い部分みたいな。苦味は無かった気がする。鋭くないけどレモンってありそうでなかったなぁ、と。
それでいて制汗剤感が全然無いのがびっくり。なんか、ひんやりした感じがあんまり無いからなのかね。
ロクシタンのシトラスヴァーベナをもう少し柔らかくしたの、みたいな印象。
全体的にヒロイン力強い。ポニーテールとシュシュの前奏のピアノみたいな。みんなが好きそうな感じ。
私の肌に乗せたら秒で飛びそうだけど。
Ulrich Lang New York 17 ナンダンロード(中国)
ところ変わって中国、上海へ。秋にキンモクセイの花が満開になる上海の光啓公園。満開のキンモクセイを鼻いっぱいに吸い込みます。鮮やかなオレンジの小花から放たれる目もくらむほどの強く甘い金木犀の芳香と目の前に広がる一面オレンジの光景。得も言われぬ陶酔感、夢中でオレンジを写真できりとります。
NOTE:
トップ|グリーンリーブス、シチリアレモン、ベルガモット
ボディ|オスマンサス、アイリス
ベース|シダーウッド、スエード、ムスク、アンブロックス
【第一印象】
※これだけは第一印象と二回目の印象が変わったので分けてお送りします
正直に言うと、最初はあまりよくわからなかった。
…なんだこれ?
…Regime des Fleursのキャクタイみたいなこもった匂いするな?なんかピンとこない。なんかむわっとする甘い匂い。ひとかぎだとよくわからんな。
説明書きによるとキンモクセイらしいけどキンモクセイってもっとずしっとしてる印象だった。なんか語弊あるかもしれないけどジャスミンみたいな甘さのイメージあった。多分セロファン開けたときのムワッがそれだったんだと思う。うーん。
という、個人的にはあまり解像度の高くない感想だった。
【二日目】
そこで改めて文章を読み嗅ぎなおしてみたところ
雨上がりのふくよかな花って感じの匂いがした。陽が射した、暖かい穏やかな空気。
これはスーッと静かに嗅いでみるべきだったのかな。ごめんね。
ストロングなドードーの次に繊細めなこっちを嗅いだのが原因なのかもなあ。
私がキンモクセイとは!と思っていた方面ではなかったけど、これはこれで良いと思う。
キンモクセイフリークの人の感想が聞きたい。
オレンジ色の花ってよりかは、水分を含んだ白い何かの花のイメージ。
ANDREA MAACK デュアル(アイスランド)
都会から大自然のアイスランドへ上陸!魅力は火山。壮麗な山脈、ドラマチックな溶岩台地、不思議なクレーターなど、アイスランド独特の地形の多くは島の火山活動によって生まれたもの。そして、地下深く眠るマグマがもたらす大地の恵みといえば、日本人には馴染みの深い、温泉です!
アイスランド高地の大自然のなかに出現する雄大なスパ・ラグーン(天然温泉)。鮮やかな自然の高揚感とシンクロし心躍る人々の開放感。大自然の中で温かいお湯に包まれるのは極上の温泉体験。温かく新鮮な温泉が肌をなでる快楽。はぁ〜いい湯だなぁ〜。NOTE:
トップ|ジンジャー、レモン
ボディ|シダーウッド
ベース|アンバー、ピンクペッパー
匂いを嗅いだ瞬間、頭の中に浮かんだ「快」の一文字と、水が弾けるようなイメージ。シトラスムスク、もとい石鹸みたいなのが奥のほうにあるのも憎めない。
え、なんかこれは純粋に良い匂い枠だなぁ。いくらでも嗅いでられそう。
ここで説明文を読んで、温泉なのねということにすごい納得。
しかも日本のじゃないってところがミソ。アイスランド行ったことないけど日本のブランドが「温泉」なんて名前の香水作ったら絶対ヒノキの香りになんべ?(偏見)
今回のデュアルはウッディモノではないです。あくまで「心地よい水」って感じ。
今回はどんな匂いかな!って注意深く嗅いだけど、そんなことしなくてもいつ嗅いでもいい匂いって思える、どんな気持ちにもケンカしなさそうな好青年。
LABORATORIO OLFATTIVO コズメル(メキシコ)
北欧から一気に南米へ。スキューバ ダイビングで有名なコズメルはカリブ海に浮かぶメキシコの島で、クルーズ船の人気の寄港地です。この島の大部分は開発されておらず、島内にさまざまなダイビングスポットがあり、海底に彫像が置かれた海底美術館なども楽しめます。
コズメル島をテーマにしたこの香りは島を舞台にしたひと夏の恋がテーマとなっています。燃えるような太陽に輝く瞳、男性の素肌とタバコの香り…
現地の人とあなたも恋に落ちるかも…
NOTE:
トップ|ベルガモット、ベトナムバジル、アロマ
ボディ|クラリセージ、インドヘンプ、ブロンドタバコ、アンバー
ベース|サンダルウッド、シダーウッド、お香、トンカ豆
えっちだ…(大声)
えっ
うわ えっ 肌………
うわ色っぺ………
ちょっと木の匂いもする…
遠くにミルキーな感じもする…
うわっ
ちょっとこれ
え…
やば…
肌やん…「自分のものじゃない人肌の匂い」ですやん…
同じ肌でも白粉とかライスとかの方面行くと女性の肌って感じするけどこれ男の人のそれですよね…しらんけど…(本当にすみません)(この匂いを嗅いで思い出すものが人生になくて本当にごめんなさい)(だからお前はいつまでたってもプルミエフィグエの女になれないんだ)
これはゼロ距離の他人の肌の匂いだ…
密…密です……密もいいところです………完全にプライベートの匂いですやん…………
けしからん………
ス スケベ…………………
朝に嗅いだらその日1日を無駄にしそう……………
以前コズメルがお気に入りですと教えてくださったフォロワーさんの言葉から、
麻薬の匂い、中毒性、セクシー…という私の人生とは程遠い「ヤバい匂い」として認識し、勝手にハードルを上げていたのですが、軽々超えてきてびっくりしました。
教えてくださった方、ありがとうございました。コズメル、ヤバい匂いですね。
ちなみに日を改めてムエットを嗅いだら、麻薬っぽい部分(?)とクリーミーな部分が強調されていてヤバさが増しているなあと思いました。
しかし純粋な疑問として男性がこの匂いを嗅いでも同じような感想になるのかなというのは気になるところですね。
Regime des Fleurs シェルズ(アメリカ ハワイ)
最終地はみんな大好きハワイ。世界一周の旅をプレイバックしながら、ゆったりした時間を過ごしましょう。美しいビーチでサンセットを待つ。波音を聞きながら、ゴロゴロとリラックス。海岸の美しい貝を思い出に持ち帰ります。
NOTE:
リヒムイ、リリコイ、チーク材の樹脂、マカダミアシード、サンダルウッド、バニラオレオレジン
ハワイなの?マリン調かな?と思ったら、期待を裏切らないマリンだった。
潮騒が聞こえる気がする。
ハワイっていうのだけですごいバカンスでトロピカルなのかもって勝手に思っちゃったけど、どちらかというと人気のない知る人ぞ知るプライベートビーチ。
潮の感じはしっかりあるんだけど、なんとも繊細でいわゆるマリン調とは一線を画す感じがある。本当に自然界にありそう。さすがRegime des Fleurs…繊細…
白いワンピースに素足で波打ち際を歩いていて、透き通った水が泡立って押し寄せてきて、また引いて行って…砂がまとわりつくのも嫌じゃなくて…。
デュアルにも通じる、体に染み入るような「快」の感覚。
ムエットを試してから少し日をまたいでの更新になりましたが、このような素晴らしい企画を毎度打ち出してくれるノーズショップには本当に頭が上がりませんね。
というか、本当に家にこもるのと相性が良いんだなぁという驚きですよね。
こうして普段試さないような・試せないような香水に触れられることで、香水の中にもいろいろな方向での「好き」、そして「快」の感覚があるのだと知ることができます。
今回もお読みいただきありがとうございました!
ラルチザン プルミエ・フィグエ
今回の香水はご存じの方も多いでしょう、ラルチザンよりプルミエ・フィグエ。
世界で初めてのイチジクの匂いの香水であり、調香師であるオリヴィエ・ジャコベッティさんの出世作としても名高い。
イチジクの葉の青みがかった香りから、フルーティーな果実の香りへ。そしてアーモンドミルクやサンダルウッドもまろやかに、うっとりとした甘美な香りへとうつろいます。南仏のきらめく日の光に、イチジクの葉が香るそよ風。昼下がりの庭園、イチジクの木の下で眩しい太陽を見上げる - そんなシーンが浮かび上がります。このフレグランスは世界で初めてイチジクをテーマに作られ、パフューマリーの世界において画期的な香りとして誕生しました。(リンク先より引用)
最近ブログにあげている香水は何となくスーーーーッと匂いを嗅いでこれはこれこれこういう方面の匂いで…〇〇を連想させる…みたいなものが多かった。
私としてもそういう香水決して嫌いではない、むしろそういう存在がこの世にあるという幸せを日々噛みしめている…
ただし今回のプルミエ・フィグエに関してはダイレクトに良い匂い。
ファーストインプレッションからガッツリ持っていかれたので気持ちテンション高めにお送りします。。
以前の記事にもある通り、私の香水ライフの初めてのお供はロジェ・ガレのフィグ。
dounikasurushika.hatenablog.com
そこからフィグリーフなんていう名前をつけ、無知のうちにTLを漁る中で
らるちざんってところのぷるみえふぃぐえってのはいいにおいのするいちじくらしい!
という情報を得てしまい、
イチジクの香りなら間違いないっしょ!!!
とりあえず試したろ!!!
という恐れを知らないマインドのもとメルカリでプルミエ・フィグエのサンプルをポチった。ちなみに私が購入したのはオードトワレだったけどオードパルファンもある。口コミを見ている限りあまり匂いに大きな違いは無いと思われる。
わぁい届いたぞ~~~(はぁと)
さっそく試してみよう!!!!来いよ、ロジェ・ガレの方と比べてやる…!!!
…
……
……………
……………………
良い匂いすぎて自分に釣り合わない!!!
不測の事態だった。衝撃だった。
イチジクの葉の苦みにミルキーな匂いが~なんて、そんな講評できなかった。
とにかく、一嗅ぎした瞬間今の私がつけるのは恐れ多いと本気で思ったのだ。
ロジェ・ガレのフィグは「この匂いの人になれるの!?」だったけど、プルミエ・フィグエは「今はまだこの匂いの人になれるフェイズではない(戒め)」だった。
イチジクという同じモチーフだからって同じベクトル上にあるわけではないということがよく分かった。
ココナッツやサンダルウッドの醸す白くミルキーでしっとり包み込むような部分。
深緑のイチジクの葉。果実を切った断面。それらが混然となって押し寄せる。
これらを一言でまとめると、色気であり余裕なのだ。私にとってこの匂いは。イチジクとかミルキーとかサンダルウッドとかいう前に。
性欲にダイレクトに訴えるような動的なものではなく、あくまで仄暗さを感じさせるこもった雰囲気。
人で言うと、顔の造形とか、体格とか、性格とか、とはちょっと違う。
そのような持って生まれたもののもと、自分なりにやってきたという静かな余裕。自分の口から前のめりに語らないあの人だからこそ、佇まいや雰囲気ににじみ出る余裕。
そのくせほの温かくて人肌みたいな面もあるのだ。
おそらくココナッツの印象なんだろうけど。
ここで、ココナッツだから、あっ、ラクトンなのかな…と思った。
少し逸れちゃうけど、ここでラクトンについて少し触れたい。
ラクトンというのは女性の肌の甘い匂い成分で、桃やココナッツみたいな香り。ついでに言うと桃の部分は年を取るほどに減少するけどココナッツの部分はそうでもないんだとか。
「女子高生の香りになれる」として一時バズったデオコというボディソープの説明に詳しい内容がある(この記事単体でも面白いのでよろしければぜひ)。
絶対これだろ。間違いないわ。
少なくとも私の中ではこれでファイナルアンサー。
個人的疑問だった「ココナッツの匂いってなんでちょっと人肌っぽいの?」という疑問も解決。
ともかく、ココナッツも、サンダルウッドも、イチジクの木の色々な部分も、どれもそのものの匂いとして純粋に好きなものではあるけど、それらがまとめて押し寄せることで色気だの余裕だの色も形もないものに思いを馳せることになる、、、
反省した。
果たして私はそんな雰囲気を醸し出しているような人間だろうか?
否。
このプルミエ・フィグエは、こういう大人になりたいという匂い。
何かあったらプルミエ・フィグエをつける人になろう、という訳ではないけど、外に出たり人と会う時に
あ、今日はプルミエ・フィグエにしよう
と思える日が来た時、なにかふと振り返るものがあるんじゃないかな。
今までで外につけていったのは、卒業式の時だけ。私の大学卒業式あったんですよ
大学生活へのさよならと、成熟した人になるぞっという祈りを込めて。
それ以降、プルミエ・フィグエは家でしかつけたり嗅いだりしていない。
買って大分経って香りには慣れたけど、このテスター2mlは、この使い方で終わる気がする。
ラルチザン、八角形のボトルは言うに及ばずですがテスターの容器も細長くてちょっとかっこいいんですよね。それも憧れのもとなのかもですね。
プルミエ・フィグエ エクストレームとか、まだ試せてないんですけど、今回記事にしちゃいました。同じオリヴィエ・ジャコベッティ作のディプティックのフィロシコスとかと比較しようかとも思ったんですけど、私にはこっちの印象が強すぎました。
生まれて初めて親を見たコガモみたいなものだと思ってやってください。笑
見ていただいてありがとうございました!
クリーン リザーブ レイン
今回紹介する香水はクリーンよりリザーブというラインのレイン。
TLでは沢山の方がトバリのセットが届いた!と喜びの声を上げ、感想を教えてくれているところですが、私はその流れをガン無視して今回のブログを書いています。
クリーンには石鹸の香りにインスピレーションを受けているクラシックと、より厳選された香料を用い、サステナビリティにも考慮をしたリザーブという2つのラインがある。
レインの概要については以下のとおり。
激しい雨に洗われ、生まれ変わった新たな世界が姿を現す
Product Description
レインは、アマゾンの雨を思わせるノートに、ベルガモットやキューカンバー、モイストホワイトフラワーをブレンドし、はじけるフレッシュさとその輝きをあらわしています。贅沢に使われたパチョリがフレグランスをより深みのあるものにし、熱帯雨林の神秘的な霧を演出しています。
Sustainability Story
温かで芳しい香りを放つ、栽培方法に配慮したハイチ産ベチバーを使用することで、ハイチの人々と長年にわたり取引を続けることが可能となっています。
香調: ウォータリームスク
調香師: ハリー・フリーモント (リンク先より引用)
雨の匂いの香水。
今でこそそれだけで様々なブランドから商品が出ているということを知識として知っているけど、私が初めて出会った雨の匂いの香水はこのレインだった。
クリーンの香水は元々時間がたっても香りが変わらないように作られている。
同じ香りが肌に残って、少しずつフェードアウトしていく。
だから、嗅いだ時の
水と瓜になにかが混じってるな……………?
というファーストインプレッションがおおむねそのまま続くのだ。
水と瓜だけだとレビューとしてあまりにも心許ないので。
まず、瓜というのは上記の説明文中にあるキュウリの部分のこと。瓜というのは香水において水、雨を表現するのによく使われるものであり、理論は全く分かっていなくとも否応なく「瓜→水」という回路が頭の中に刷り込まれるのだ。
もっとも、この瓜の匂いが苦手という方もいらっしゃるようなので、そういう方はあまり今回のレビューは参考にならないと思う。
このレインは雨のなかでもしとしと降りの中を歩いているか、雨上がりにまだ湿気が空気に残っている状態で雲の切れ間から空が見え始めたような、そんな印象を受ける。
前者の雨の部分でも、後者の湿気でも、どちらでもいい。霧吹きの水のような、細かい水の粒子という印象をレインからは受けた。
肌につけた当初はひんやり肌寒い湿度を伴った外気のような印象を受けるけど、肌になじんでくるころにはむしろ雨が上がった後日が差し始めるようなぬくもり感になるのもいい。
雨の名前を冠する香水の中にも、雨の降った地面(土やアスファルトといった分け方もできる)の匂いがするものや、雨が降る前の空気感を表現するものなど、様々な種類がある。
私の知っている限りだと、ディメーター(demeter)のレインやダート、サンダーストームは「地面」でありアーシーな印象、2020年2月に廃盤になってはしまったがゲランのアプレロンデはスミレなどで雨上がりの空気感を表現している(フォロワーの皆さんが雨の日につけているのをたまにTLで見る)という例が挙げられる。
恥ずかしながら私はこの中だとアプレロンデを試したことがないので正確には言えないけど、今回のクリーンのレインは瓜方面だということでこれらとは大分違う方向性の匂いなのだろうなぁと思われる。
旅行中に立ち寄ったショッピングモールの一角にあるテスターを試して、それが帰国してからも忘れられなかった。
雨の匂いの香水なんていうまぁなんともロマンティックなものが世の中あるんだねということもさることながら、嗅いですごく落ち着いたのが印象的だったから。
上述した通り、雨の中でも水の部分にフォーカスした(と私は思っている)もので、それがなんとも心地よかった。帰国後、すっかり憧れの香水ということで控えていたこのレインに加え、水の香りということで案内してもらったロードイッセイや、瓜ではないけどメゾンフランシスクルジャンのアクアユニヴェルサリスも同じ方面で素敵だなあ、しっくりくるなあ、と思った。
日本のメーカーが雨の香りを作ろうとすると、大方ウッディ、グリーンな方面と混ぜてどこか山林ないし日本家屋の雰囲気が漂うよう作られるイメージがあるが、こと雨・水方面に関して言えば私にとっては必要条件ではないのかも。
雨の日は勉強や仕事をするには気合が入らないけど、リラックスするという点においてはとても素敵な日だ。当然、香水が表現するような雨という気候条件によって変わる外気の匂いや湿度の感じといったものも。
雨の匂いについては、こちらの記事でとても分かりやすく説明してある。このクリーンのレインについても言及されていた。
この記事によると、雨の降る前と降った後の匂いは別物で、前者はペトリコール、後者はジオスミン(ジェオスミン)という成分によるもの。
このペトリコールという物質は、植物が土に分泌している物質なのです。
周囲の湿度が高くなると、植物はこのペトリコールという物質を分泌し始めます。
その時に、あの雨が降りそうな匂いが放出されるのです。
そのため、雨が降りそうではない時は、この匂いが放出されることはないのです。
そして、雨が降るとペトリコールは流されてしまうため、
ペトリコールの匂いが放出されるのは、雨が降る前だけなのです。
雨が降る前の匂いは、短い間しか嗅ぐことのできない貴重な香りだったのですね。
ジオスミンはギリシャ語で「大地の匂い」という意味があります。
この言葉からもわかるとおり、ジオスミンは土から放出される匂いなのです。
しかし、ペトリコールと違う点は、雨が降り地面を湿らすことによって
より匂いの元が活性化することです。
土の中にいる微生物が作り出しているジオスミンが、雨が降って地面が湿ることで
一気に放出されるのです。(いずれも前者のリンク先より引用)
今回のレインは前者のペトリコールと瓜の青っぽさのあいの子という立ち位置なんだろう。
今回は雨の匂いの香水ということでなにやら大人しめ、そして引用率高めのブログになって、思ったよりあんまり私はレインについてこう思うぞ!!!って感じの文章にはなりませんでしたね~…
ただ調べている最中、特に香水に関する記事ではなくとも
なんだ…みんな結構雨の匂い好きなんじゃんか…
と嬉しく思ったものです。
香水あるある「嗅ぐと頭に浮かぶ情景」に関しては、私は出会ったショッピングモールもとい化粧品売り場なのですが、こうしてみるとあんなファンデーションもあったっけとかそんな記憶も思い出されてくるので、やっぱり香りってすごいですね。
あとやっぱり春に春の匂いの香水をつけるように雨の日に雨の匂いの香水をつけるっているのはオツなもんです!!それだけ言いたかった!!!!
昨日も今日も雨が降っていたのでつけていたのですが、そういう特定の状態で使うって縛りをかけるのも、香水の醍醐味なのかもしれません。
1.5mlのサンプルがなくなりかけているのを見て、思わず調べてみたくなった次第です。
お読みいただきありがとうございました!