パルファンサトリのテスター
いやー自粛ってのは退屈なもんだなぁ何かいいことないかしらと思っていたところ、なんとパルファンサトリが無料でムエットをお届けしてくれるというステキな情報がTLに。ソッコー予約しました。
こういうのって待ってる間も幸せですよね
そんな訳で今回はつい昨日届いたテスターについて書きました!
届くまで
まずパルファンサトリで買い物をするための会員登録をします。TLで流れてきたURLからメールアドレスや住所、電話番号といった個人情報を入力し、完了です。
ここから申し込めます(4/11現在)
今回は0円の商品を購入する、という流れなので、「ムエット5種」をカートに入れ、そのまま購入。
私は4/6の夕方に購入し、4/10の日中に届きました。東京に住んでいますが、これは人によって差があると思います。
パルファンサトリに関してはブランド名こそ知っているけど程度の者でしたので、あえて前情報はあまり入れずに楽しみに待つことにしました。笑
というかコロナ関係なく家でテスター試せるのってすごくありがたかったんですよね。
デパートってどうしても晴れの場所というか、緊張しちゃうんで、なかなか香りの情報が入ってきづらい気がして…
もちろんもらったムエット持ち帰りもするんですけど、やっぱり限界があるなぁ、とか思っちゃってたんですよね、、、
ムエットは封筒に入って送られてきます。内容は
・ムエット×5
・ひょうげのカード(どの方もひょうげなのかは不明です)
・『世界香水ガイドⅢ』にパルファンサトリが掲載された際の各香水の紹介文。表面が日本語、裏面が英語
とこれが無料でほんとにいいのかと思わざるを得ないボリュームでした。
各テスターについて
・ハナヒラク
どの方も仰る通り、メロン。
オレンジのじゃなくて緑の方のイメージ。もっと言うとメロンミルク的なメロン。
メロンだからまあ甘いんだけど、なんていうんでしょうか、砂糖の甘さじゃない。ココナッツミルクが入ったスープも甘味感じるけど砂糖ではないみたいな、そういう方向性でした。
メロンはトップだけのようで、だんだんもっとクリーミーな何かに変わっていく。
ドライダウンの香料には味噌と醤油が使われているとのことで、明確に味噌!醤油!みたいなものが分かったわけではないけど、あえて言うならそれらの一番最初に来る匂いが来ているのかな、という感じ。肌につけると味噌!と仰っているコメントもあるので、ムエットとは違うものがあるのかもしれないです。
セロファンから出して大分経ったムエットを嗅ぐと、遠くにトップのメロンだった部分を少し残した何とも言えない香ばしい匂いが残っていました。
・サトリ
お寺だ、というのが第一印象。
背筋が伸びる匂い。
静謐で凛とした空気。
香木の匂い。
無地のブラウスに一粒真珠のアクセサリー、みたいなストイックでシンプルである意味その人自身を試されるような服装を彷彿とさせます。
あと、個人的に思った事としてはマッチの焦げた匂いや遠くで焚き火がされている時の匂いが好きな人にとってはスルメ曲ならぬスルメ香水になるのではないかなと。
そういう匂いだという訳でもないのですが、ヒノキ等とはまた違う年期の入った木の匂いを感じました。
・ひょうげ
セロファンを開けた瞬間流れ込む和室の匂い。奥の方に抹茶の苦味。
第一印象は緑。
しかもくすんでいるやつ。若葉とかではなく。
抹茶要素は匂いを嗅いだ後の方に出てくる印象でした。薄茶を飲んだ後口の中に残るあの雰囲気。後の方になってくるとそこはかとなくパウダリーさを感じます。
もっと言うなら、小さい時に水辺で遊んだ時とかに踏んだ草の匂いを骨太にしたような感じでした。
でも水!とか土!って感じの香水はもっと他にあると思います。アーシー…とはまだ別物だと思います。最後までのこるい草をさらに強めたようなどことなく人を寄せ付けないような匂い、、、不思議です。
今回の5種類の中で一番言葉で表現するのが難しい匂いでした、、、、、
・シルクイリス
正直タイトルが全てを語っている、これ以上私が何かコメントすることは無いんじゃないかなと思うくらい「シルクイリス」って感じの匂いです。
香水におけるパウダリーさのイデアみたいな感じですが、甘くはありませんでした。
黒髪を結い上げた、薄い紫と白が似合う清楚美人がつけていたら知らない人でもついていくと思います。なめらか。清楚。
あえて女優さんで例えると木村多江さん。
・桜
…
……
………
は?
かっこよ。なによこれ。
めちゃ雅やん。
頭の中でどこからともなく尺八の音が聞こえてくるな?
間違っても「チェリーブロッサム」ではない。
ロフトとかプラザで石鹸やらハンドクリームやらになっている方面の桜じゃない(私はそういうのも好きですが…)。伝わりますでしょうか。
桜というよか夜桜って感じ、します。
言葉にするとすっごく平たくなってしまいますが、日本人が日本のものについて作ったモノ、という雰囲気が凄いんですね。
例えば20世期初頭にヨーロッパで流行ったジャポニズム、あの中では浮世絵とか日本の作品・作風に影響された作品ってすごく沢山あるんですけど、やっぱり日本人が書いたんじゃないんだなあってわかるんですよね。
線の感じとか、余白の取り方とか、色の感じとか、スッゴイ再現されてるなあってなるんですよ。でも(作品として素敵かどうかは関係なく)日本にある日本画の美術館、例えばすみだ北斎美術館とか三井記念美術館とかに紛れ込んでいたら美術に明るい人でなくとも違和感を覚えるはず。
その逆で、アメリカ人だから分かるアメリカらしさ、フランス人だから分かるフランスらしさ、みたいなものも当然ありますよね。
この桜は、植物としての桜である以上に、日本人から見た日本というものを匂いで表したもの という印象を受けました。
おわりに
私は今回初めてパルファンサトリの香水を嗅いだのですが、徹底して甘くない(ハナヒラクも砂糖の甘さではないとしたので…一応!)。そしてどれもどこか人を寄せ付けないストイックな雰囲気があったのが印象的でした。
みんな見て見て!私が主役だよ!みたいなものとはまた違う、人としての芯を静かに持っている人のための、内省のための香水、というイメージを持った次第です。
ちなみに個人的にはサトリとサクラがツートップお気に入りでした。
普段からこういう方向性の香りが好きだ!という訳ではないのですが、やっぱり色々試してみるものだなあと思いました。というか、このような形で試させていただけるのは繰り返すようですが本当にありがたい…
例えばハナヒラクのクリーミーさが私は気に入ったのですが、あれはラルチザンのプルミエフィグエのココナッツぽさに通じるものがあるなぁとか、何か繋がるものがあるのかなー、なんて。
トゲトゲピリピリしてしまいがちな今日、束の間日常を離れてじっくり典雅な香りを楽しむ事ができるというのは本当に素敵な事だと思います。
これを機にパルファンサトリのファンになったのは私だけではないはずです。
まだの方は今回を機にぜひ!
お読みいただきありがとうございました!