尊いったら尊い

美術館やら香水やら化粧品やらを軽率に愛でています。

サトリ オードパルファントライアルセットB

以前TLで流れてきたパルファンサトリのおこもり応援ムエット5種類を試し、記事にしました。それですっかりサトリのファンになってしまった私、満を持して他の香水も試してみようと今回「オードパルファントライアルセットB(シェアできるタイプ)」を購入してみました!!!

parfum-satori.com

※この記事をアップする4/26現在SOLD OUTになっています。申し訳ないです…私以外にもお家でサトリの香水を楽しみたいという方がたくさんいらっしゃるのですね…!!

 

オードパルファントライアルセットはAB二種類があり、ベーシックコレクション11種類とプレミアムコレクション9種類の合わせて20種類の0.5mlのサンプルが各10種類ずつ入っている仕様です。Aがフェミニンタイプ、今回私が購入したBがシェアできるタイプ、つまり男女兼用です。

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9.5cm×9.5cm

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段ボールから出してすぐにこれは痺れる。自分の名前が肉筆で書いてあるってアツイ

内容はこんな感じ。

 

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テスターは各0.5mlずつ。ちなみにすこし開けるのに力がいる

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PERFUME BOOK。香水のつけ方などの基本知識が書いてある

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両面印刷の香水の説明書き。上段がA、下段がBの香水

私、こういうミニセット買うの初めてなんですけど、もうこの段階で楽しくて楽しくてしょうがなかったですね。

PERFUME BOOKとかすでに「サトリの匂い」なんですよ。テンション上がりません?

 

それではさっそく香水について書いていこうと思います!

なお、本当はさとりとひょうげも入っていたのですが、前回のムエットにも同じものが入っていたため、今回は省略させていただきます。なお、各香水の引用につきましてはサイト及びセットの中に入っていた説明(両方同じもの)の内容を使用しています。

 

dounikasurushika.hatenablog.com

↑さとり、ひょうげについてはこちらをどうぞ。

 

マザーロード66

香りのイメージ

かつてのアメリカのメインストリートとして、シカゴからロスまでつながる4000kmの道<ルート66>、別名<マザーロード>。軽快なリズムに合わせて車を走らせれば、風を歌うだろう。気負いをしがらみも捨てて再び旅にでようじゃないか。 明日 さすらいの心の旅に。
香調
イタリア産のシトラス、レモンなどを中心に、ラベンダー、ローズマリーなど、地中海沿岸地方原産のハーブをすっきりと合わせました。ブラックペッパーの香りが全体を引き締めます。ライトムスクと木の香りで軽く柔らかな印象に仕上げた、嫌みのない爽やかな香りです。

ベーシック。

カッチリとした香り。
ノリの効いた白いシャツ。
朝の冷たい空気の香り。
寒冷地に旅行した時の少し早くに目覚めてしまった朝。
仕事のできる人のルーティン。

そんな直線的さと自然や人間の気配を両立させる匂い。
身もふたもないことを言うと、「サトリの匂い」で通じる人が
「ハーバル」「シトラス」「サトリ」 で脳内検索すると出てくるまさにその香り。。

 

ムスクブルー

香りのイメージ

「AM I BLUE?」Jazzとともに過ごす、ちょっとメランコリックな青い時間。
ため息のようにセクシーなムスク・アンバーは、包容力のある大人の男性にふさわしい香りです。
香調
カルダモンとシトラスのすっきりしたアコードが、暖かく包み込むようなバイオレット・トーンへ。そして最後はやわらかいムスク・アンバー。2本目につけたい、上級者向きのメンズ・フレグランスです。

 

ベーシック。

これを嗅いで真っ先に浮かんだのは、青いビー玉を目に翳した時の真っ青な視界。あのザラザラっとした質感の、それでいて透明感のある、いくらでも見ていられるようなあの青。夕方から夜に移る時の空の色。

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清潔で穏やかなムスク。
私は今までムスクと言えばアニマリックやセクシーの代名詞的なムスクかホワイトムスクのイメージだった。
でもこのムスクブルーは少し違う。
誤解を恐れず言うと、少し沈んだ気分に似合う。 
私って何でこうなんだろうなとか、気を遣わせちゃったなとか、そういうことを考えている時これを嗅ぐとなんか落ち着くと思う。もし私がムスクブルーについてツイートしていたら優しくしてもらえると嬉しいかも(?)

紹介文にはセクシーとあるけど、男性の包容力的な方向性の色気と考えるとしっくりくる。しかしこの内容、ブルガリマンウッドネロリの紹介でも使ったな…そういえばホワイトムスクだったな、あれも…あ…ボトル…ほしいかも…ああ………

イリスオム

香りのイメージ

多くはいらない、選りすぐった上質なものだけを身近に置きたい…。
"イリス オム"はそんな方のための、知的で上品な香りです。

フォーマルなシーンでも、日常のカジュアルスタイルでも、ご自身の「定番の香り」として、いつも身近に楽しんでいただくことができます。
香調
さわやかなシトラスがイリスとウッディに柔らかく変化。アンバーのしなやかな強さが芯に通っており、ラストまで続きます。輪郭をくっきりとさせた、シルクイリスとのペアフレグランス。

プレミアム。

サトリにはイリスという名を冠する香水が二つある。一つ目はシルクイリス、もう一つがこのイリスオム。
シルクイリスとの一番大きな違いはトップ。イリスオムはトップに柑橘が来るけど、シルクイリスはトップから
「土…根っこ…」
だったのが印象的だった
※上質なイリス(アイリス)の証拠らしいです

鋭めだけどすぐ飛ぶこの柑橘は、その後のイリスの穏やかさ、まろやかさを相対的に高めているのかなぁ。甘さは無かったのがサトリの香水だなぁという感じ。

黒縁メガネの似合う頼りになる男性上司というイメージ。

ブラックピオニー

香りのイメージ

重厚感のあるセクシーアンバー、ウッディ、華やかなフローラルは自信を与えてくれるはず。流行の香水に物足りなさを感じる方にお勧めする、もっともクラシックな香りです。
香調
インパクトのあるスパイスに、レザー感のあるオレンジの花とバイオレットのアコード。最後までしっかりとしたセクシーなアンバーが続きます。

※香りのイメージの引用にはサイトの文章より情報量の多い説明紙の文章を引用しました。香調の内容は同じでした。

ベーシック。

なんか結構the香水のフローラルって感じ。
第一印象がシャネルの5番。
説明文中にある「もっともクラシック」にも納得。
古き良き女優さん。
ピオニーってフワフワっとしたピンクのお花を想像してたけどブラックになると自信ありげにずしっとした甘みだったのでびっくりした。いかにもふぇみにーんなのを想定していたので。
私の肌だと肌に乗せると甘みが強く出た。甘いパウダリー。
あと最初から最後までアンバーが強いのが骨太で濃厚な匂いになっている所以かと。

苔清水

香りのイメージ

「石走る垂水の上のさわらびの 萌え出づる春に なりにけるかも」

樹間の岩の上をほとばしる清涼な水の流れ、石に付く苔や、若い芽。春のみずみずしさを表現した透明感のある、フレッシュな香り。
香調
さわやかなシトラスから始まり、明るいトーンのグリーンからしっとりとしたモス(苔)とムスクのパウダリーへと変化していきます。

ベーシック。

名前通りではあるけども、今回の10種のうち唯一水を感じた香り。タイトルだけだと鬱蒼としているのかな?と思ったけど、ことのほか明るめ、柔らかめなスタート。さとりさんがお好きな森林の方面はライトなものなのかな?
説明にもあるとおり、モスとムスクの穏やかなラストが穏やかに続く感じ。パウダリーなんだけど、苔の表面の湿り気が伝わる。
これは、苔清水ってタイトルが全てな香水な気がする。情景が浮かぶタイプ。

ミヤシンマの「みず」も、苔ではないけど清流の流れる山がモチーフだったと聞いたことがあるので、比較すると面白そう。

プチトリアノン

香りのイメージ

フランス、ヴェルサイユ宮殿離宮、プチトリアノンは情趣あふれる田園風景を愛した王妃マリー・アントワネットがもっとも幸せに時を過ごした場所といわれています。
18世紀のフランス宮廷御用達調香師、ジャン・ルイ・ファージョンが素顔の王妃に捧げた香りをイメージし、また偉大な調香師自身へのオマージュとして、パルファン サトリの"プチトリアノン"が誕生しました。
おそらく彼のアトリエには、たくさんの香料と花々の香りが満ちあふれ、彼の髪や衣服からは、夢見るような香りが漂っていたことでしょう。
極めて優雅な時代に、真実の美を追求した人へのあこがれを、この香りにこめました。やわらかな花々の間に、凛とした横顔が感じられます。
香調
シトラス(柑橘)とヒヤシンスグリーンのフレッシュなトップノートから始まり、ミドルノートにはローズやジャスミンをはじめとする、当時の宮廷で好まれたさまざまな花の香りを取りあわせました。白いブーケの清潔な香りは、暖かなサンダルウッドとムスクに変化していきます。

プレミアム。

今回唯一のフローラル枠。
第一印象は白い花の匂い。
トップにヒヤシンスが来る。
私の肌でメインに感じられるのはジャスミンだった。白の部分。
サトリの香水ということであくまでセクシー路線ではない、楚々とした白い花という感じ。
白い花の清潔なブーケと書いてあって大方そのとおりだなぁと思いつつ、緑の匂いでは無い印象。
あくまで花の部分の匂い。


【以下は私が旅について話したいだけなので飛ばしていいです】
これは全体的に穏やかでひっそりした香りなのだけど、だからプチ・トリアノンという名前がしっくりきたなぁ、と思った。
プチ・トリアノンマリー・アントワネットがベルサイユ宮殿での堅苦しい暮らしから離れて自然の中で仲の良い限られた友人たちと楽しい時間を過ごすために作らせた場。
ベルサイユのばらとか読むとすごいよく分かります(私は大好きです)

ベルサイユ宮殿に行くとセットでプチ・トリアノンも見学できるのだけど、ベルサイユ宮殿のゴテゴテした装飾を見慣れた目にプチ・トリアノンはとてもやさしい。
水車小屋とか、本物の畑とかもある。 正直言って居心地が良いのは宮殿より断然こっち。
マリー・アントワネットの王妃としての評判はともかく、「人としてベルサイユ宮殿の生活からここに逃げたいという気持ちはマジでわかる」となった。

……そんなこと書いてるとなんだかこのプチ・トリアノンは人の内面にそっと寄り添う枠になるのかなあとか思えてくる。
王妃という肩書・社会的役割ではなく、一人の人間らしくいられる場を求める彼女の心。

この香水、色で表すと白なんだけど、彼女もけっこうプチ・トリアノンだとシンプルで白いドレス着てたりしたらしい、出典忘れたけど。
以上完全にオタクの戯言でした。ありがとうございました。

紺白

香りのイメージ

朝、最高級のコットンシャツに袖を通す。清々しい高揚感をまとい、呼吸を整えるひととき。
夜、バスタイムのあとに、さっぱりとした気分で清潔なリネンに包まれて眠るやすらぎ。
シンプルで上質な日本の暮らしになじんできた色の組み合わせ、「紺と白」をイメージモチーフとしました。
フルーティとアルデハイドの意外な組み合わせが、これまでにない斬新な印象を残します。
光をふくんだリネンのように柔らかく癒される香りです。
香調
大人っぽい爽やかさのある少しビターなトップは、シトラスのピーリー(皮)な苦み・グリーンの強さ・ドライフルーツの深みがマッチ。しだいにアルデハイドがなめらかな光沢をあたえ、温かみのある着け心地のミドル・ウッディへと移り変わります。
そしてラストまで続く、さらっと乾いた肌ざわりのこの香りは、「紺と白」の清潔感と品の良さにあふれています。

ベーシック。

今回個人的に一番印象に残った内の一つ。
私はビギナーなので、香調に関しては
あー!アルデハイドってこれのことかー!なるほどー!! 
というのが香りの面での第一印象。
そして、イメージで言うと
ブルベ冬(概念)!!!!!!!!!!
だった。
前述したムスクブルーが穏やかな青で同じブルベでもサマーだとしたら、こっちはウィンター。とんがって鮮やか。
ロイヤルブルーを濃くした紺色にパキッとした黄みの無い真っ白。
紺や白って割とどんなファッションにも馴染む万能カラーだけど、今回の紺白が表すような服があるとすれば、それ自体が主役。もっと鮮やかな差し色を映えさせるアイテムではなく、紺もしくは白のそれ自体が主役。
その寄せ付けなさがサトリって感じします。 

ミズナラ

 
 

香りのイメージ

高原の湖畔に広がるミズナラ水楢)の林。
明るい緑を映す水面(みなも)に光が反射する。
風が渡り、さざ波は立つ、そのきらめきが再び葉に照りかえす。
深い湖底から湧き上がるのは、硬く強い意思。
香調
一瞬、ガルバナムグリーンの風が鼻腔に抜ける。続くハーバルのアコードに、シャープなウッディのミドルノートが徐々に重なっていきます。ラストはモルト・コアベース。ラブダナムの焦げた甘さと、奥からのぞくドライスモーキーな香りで芳醇な樽香(たるこう)を表現。メタリックで硬いアンバーをプラスした複雑な香調となっています。

 プレミアム。

 私はヒノキやスギ、そしてミズナラなどの植物としての匂いを嗅ぎ分けられる人間ではない。
その上で、この匂いを表そうとすると、「教科書にある白神山地の写真」という結論に至った。行ったことないけど。

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教科書にある白神山地の写真(イメージ)



このミズナラは、ひんやり鬱蒼とした針葉樹林の匂いではない。もっと陽が当たり黄緑の木漏れ日が降り注ぐ日本(強調)の林を思い出させる。広葉樹林のイメージ。土の匂いというわけではないけども。

もちろんこれが日本のブランドのものだからと言えばそれまでなのだけど、日本家屋の木造っぽさというか、そういったものを感じる。 

 

香水の内容は以上です!

実はこれ書く少し前にラボラトリオ・オルファティーボについて知りたいなぁと思ってTLの皆様に聞いたりとかしてたんですけど、その際の全種サンプルセットの履修率に驚きまして…

いや、そりゃいきなりボトル買うってなかなか無いとは思うんですけど、皆様こうやって場数を踏んでいらしたか…と納得したんですね。今更か。

そんなこんなで私もサンプルセットが欲し~~~いと思ってた矢先にトライアルセットを見つけて…ポチってましたねぇ…

これが家に来てから一週間ほど経ったのですが、いや…本当、非常に楽しいです。

 

今回もお付き合いいただきありがとうございました!